事業指定プログラム「ミエルカ」2013・助成先(事業指定寄付先)選考結果

【ミエルカ】タイトル

 

 

 

 

 

事業指定プログラム「ミエルカ」2013
助成先(事業指定寄付先)選考結果

▼事業指定プログラム「ミエルカ」とは?
事業指定プログラムとは、あいちコミュニティ財団(以下、当財団)と参加する市民公益活動団体(NPO)が一緒になって寄付を集める“志金”調達サポートプログラムです。「地域で今、何が起きているか?」「課題は何か?」を広く訴え、その解決策(=参加NPOが行う取り組み)への寄付金を当財団経由で集め、集めた寄付金から運営費を除いた額を助成金として交付します。

参加NPOは、寄付を集める計画を当財団とともに考え、Webサイトなど、寄付を集めるためのツールを整備します。また、参加NPOは、当財団が用意するクレジットカードの決済機能を活用することができます。寄付募集を通して、参加NPOが解決に挑む地域や社会の課題を「見える化」し、その認知度を高めることで、NPOに必要なお金の流れをつくります。また、そのプロセスを通して参加NPOの組織基盤強化にも取り組み、NPOの信頼性を高めることで、安心できる地域の未来を創造することを目指します。

▼選考委員会 ※★:委員長
・岡本一美氏(一般財団法人あいちコミュニティ財団 常務理事/NPO法人地域福祉サポートちた 代表理事)
・小林宏之氏(公益財団法人中部圏社会経済研究所 代表理事)
★千頭聡氏(日本福祉大学 教授)
・成瀬幸雄氏(一般財団法人あいちコミュニティ財団 評議員/南医療生活協同組合 専務理事)
・宮澤祐子氏 (愛知県 県民生活部 社会活動推進課 主幹(NPO))

 

▼委員長総評

事業指定プログラム「ミエルカ」2013は、600名を超える設立寄付者(発起人)の志を集めて設立されたあいちコミュニティ財団が初めて取り組んだ助成プログラムです。このプログラムは、あいちコミュニティ財団と採択されたNPOが一緒になって“志金”を集め、地域の課題解決にあたるという、新しいしくみを取り入れ、また、実際の“志金”調達を応援するボランティアスタッフ「フレンドレイザー」による支援が得られることも大きな特徴です。

初年度の今年は、21事業の応募があり、事務局とフレンドレイザーによる一次(書類)選考を経て、10事業が最終(ヒアリング)選考に臨み、最終的には6事業が選定されました。最終選考に残ったプログラムは、障がい者の社会参加、多文化共生、子どもの教育、環境、文化など、まさに、地域が抱える多様な社会課題に対応した多彩な提案でした。いずれの提案も、目指したいビジョンと事業とが比較的よく整合し、具体性を持っていましたが、寄付募集の実現性の観点からは、経費の具体性や積算がやや甘い提案も散見されました。選考過程では、個々の評価項目の採点結果を積み上げるとともに、社会的な必要性などの観点から特に応援したいプログラムもリストアップし、審査員の合議によって6事業を選定しました。

「ミエルカ」2013のしくみは、選定されることがすなわち資金獲得ではなく、次のステップとして、プログラムに込められた想いをいかに多くの方たちに訴え、共感の輪を広げていくかが重要です。その意味で、新しいスタート地点に立った6事業には心からエールを送りたいと思います。一方、選に漏れた事業のみなさまも、引き続き熱い志を持ち、地域社会を変えていく中核として活躍していただきたいと思います。

一般財団法人あいちコミュニティ財団
事業指定プログラム「ミエルカ」2013選考委員会
委員長 千頭聡

 募集要項はこちらをご覧ください。

 

▼一次(書類)選考

・応募件数:21事業(申請総額:5,356万円)
・選考対象数:18事業
・書類選考通過数:10事業

一次(書類)選考の様子はこちらをご覧ください。

 

▼最終(ヒアリング)選考
・採択件数:6事業

●事業名:生きづらさを訴える子どもや若者たちの交流・居場所づくり
・団体名:NPO法人ゆずりは学園
・事業拠点:田原市
・分野:子ども・教育
・フレンドレイザー:支援あり
・選考にかかわった選考委員やフレンドレイザー、事務局スタッフのコメント:
「法人が持っている力の高さを感じ、申請事業をしっかりとやりきる力があるのではないかと思いました。」
「豊川市で摘発・補導した1,600人の少年・少女の更生や健全育成に努めていきたい思いが伝わってきました。」
「これまでゆずりは学園に来られなかった、来ていなかった子どもたちの今後の居場所づくりに期待しています。」

●事業名:「働くことをあきらめかけている人」の中間的就労の場づくり事業
・団体名:一般社団法人日本ダイバーシティ推進協会
・事業拠点:名古屋市中村区
・分野:障がい者
・フレンドレイザー:支援なし
・選考にかかわった選考委員やフレンドレイザー、事務局スタッフのコメント:
「『違いを価値に変える』『お互いの違いを受け入れる』という視点に共感しました。」
「問題の当事者であることが強みであると感じました。」
「自己肯定感を育むプログラムの好事例ができれば、障がい者に限らず生かすことができる可能性があると感じました。」
「課題解決に向けて、プログラム実施後の取り組みまでわかるとさらによいと思いました。」

●事業名:ダブルリミテッドを生まないための漢字カード教材普及事業
・団体名:NPO法人にわとりの会
・事業拠点:小牧市
・分野:多文化共生
・フレンドレイザー:支援あり
・選考に携わった選考委員やフレンドレイザー、事務局スタッフの感想やコメント:
「設立は2013年と最近ですが、しっかりと当事者のニーズをつかんでいると感じました。」
「外国人が多い愛知県で日本語教育は大きな問題であり、外国人の日本語教育はうまくいっていないことが多いため、本事業の可能性に期待しています。」
「継続的な寄付募集で事業を拡大していくことを考えられているため、本取り組みを通して、寄付の仕組みをうまくつくる必要があると感じました。」

●事業名:誰もが自立・社会参加プロジェクト〜ちくさから新しい就労訓練プログラム確立への挑戦〜
・団体名:NPO法人アダージョちくさ
・事業拠点:名古屋市千種区
・分野:障がい者
・フレンドレイザー:支援あり
・選考にかかわった選考委員やフレンドレイザー、事務局スタッフのコメント:
「弱者支援の事業立ち上げであるため、仕組みとしての広がりも期待でき、社会貢献度が高いと感じました。」
「今後拡大することが予想される大きな社会課題への取り組みであると感じました。」
「障がい者支援の関係者が集まる『障がい者自立支援協議会』で、行政関係機関と取り組みについて共有されているので、ぜひ高齢者福祉関係機関との連携で『地域包括ケアのまちづくり』に向けた『生活支援サービス』開発に位置づけられるとさらによいと思いました。」

●事業名:子育て情報の循環と母親たちの「はじめの一歩」を応援
・団体名:あいち かすがいっこ
・事業拠点:春日井市
・分野:子ども・教育
・フレンドレイザー:支援あり
・選考にかかわった選考委員やフレンドレイザー、事務局スタッフのコメント:
「『困り事』の当事者が立ち上げた活動であるため、課題の大変さが伝わり、広く共感される可能性を持っていると感じました。」
「前向きに取り組んでいる姿や申請書の内容から熱意が感じられ、応援したいと思いました。」
「他団体とのネットワークをつくり、協力関係を結ぼうとしている点がよいと思いました。」

●事業名:愛知初、国産紅茶の小規模加工所で、人と自然がいつまでも共生できる額田へ!
・団体名:NPO法人インディアンサマー
・事業拠点:岡崎市
・分野:環境
・フレンドレイザー:支援なし
・選考にかかわった選考委員やフレンドレイザー、事務局スタッフのコメント:
「限られた地域の中で、その地域の宝物、地域資源を掘り起こす活動に共感し、応援したいと思いました。」
「地域の課題を放置すれば、限界集落化し、自然災害にもつながる可能性があるため、耕作放置地を活用し、持続可能な地域づくりを目指すことに共感しました。」
「伝統的な里山や営みを継続するためには、産業創出が必要であることがわかり、6次産業化の先進モデルとして成功してほしいと思いました。」

最終(ヒアリング)選考の様子はこちらをご覧ください。

 

▼応募事業・団体の概要(応募件数:21事業)

●地域
□尾張地区:3(14%)
□名古屋地区:13(62%)
□知多地区:0(0%)
□三河地区:5(24%)

●分野
□子ども・教育:6(29%)
□障がい者:6(29%)
□お年寄り:0(0%)
□多文化共生:4(19%)
□まちづくり:1(5%)
□働き方:2(9%)
□文化・スポーツ・科学:0(0%)
□環境:2(9%)
□NPO支援:0(0%)

●申請総額(5,356万円)
□1事業あたりの平均申請額:255万円
□申請事業の予算総額:7,976万円
□1事業あたりの平均予算額:379万円
□助成金利用比率:67%

●申請額
□1,000万円以上:1(5%)
□500万円以上~1,000万円未満:2(9%)
□200万円以上~500万円未満:7(33%)
□100万円以上~200万円未満:5(24%)
□50万円以上~100万円未満:5(24%)
□50万円未満:1(5%)

●種別
□一般社団法人:2(10%)
□NPO法人:16(76%) ※うち認定NPO法人:2(10%)
□任意団体:3(14%)

●活動年数
□15年以上:1(5%)
□10年以上~15年未満:5(24%)
□5年以上~10年未満:3(14%)
□3年以上~5年未満:2(9%)
□0年以上~3年未満:10(48%)

●有給スタッフ数
□10人以上:2(10%)
□5人~9人:4(19%)
□3人~5人:3(14%)
□1人~2人:3(14%)
□0人:9(43%)

●年間予算規模(直近決算での経常収入)
□1億円以上:2(10%)
□5,000万円以上~1億円未満:2(10%)
□2,000万円以上~5,000万円未満:3(14%)
□1,000万円以上~2,000万円未満:1(4%)
□500万円以上~1,000万円未満:2(10%)
□100万円以上~500万円未満:9(42%)
□100万円未満:2(10%)

以上