寄付者の声(番外編)〜「見過ごせない!」あいちの課題〜

こんにちは。事務局の長谷川です。

2014年6月16日(月)に開催された「あいちの未来を考える円卓会議」2014に向けて、愛知近郊にお住まいの寄付者のみなさんに、「見過ごせない!」あいちの課題に関するアンケートを実施し、46名の方より回答をいただきました。

46名分の声を下記、すべてご紹介しています。ぜひ、ご覧ください!

<子ども・教育>

●若者の社会参加。それができるための子どもたちへの教育支援。格差を少しでも埋める。

●(あいちに限らずですが)子どもの貧困や教育格差。非正規雇用者の労働環境、条件の改善。

●あいちに限らないが、「世代間ギャップ」。高齢者人口の割合が増える中で、未来を担う若者の意見が反映されにくい構造になっていくこと。県の介護予算は増加されるが、若者の教育予算が減ること。未来を考えれば、ここにこそ投資したい。

●子ども若者の自己肯定感が低いとの調査結果が先頃の調査でも出てきました。個人の問題と捉えるのではなく、何がそうさせているのか社会として取り組んでいく必要があると考えます。
◇参考URL
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2501E_W4A520C1CR0000/

●子どもを増やしてほしい。

●都市部の空気など環境の悪さ。ニグレクトや居場所のない子供たち。ワーキングママのサポート。

●地域に子ども自身が選択し、決めて行ける子どもの居場所が少ない。(学童、トワイライトなどは親が決めて行く場所ととらえると)名古屋市は特に、区にひとつしか児童館がなく、公民館、コミュニティセンターも主に高齢者の居場所となっている。

●子どもの自己肯定感の低さ。

●少子高齢化、共働き世帯が増える中の、仕組みの課題。
社会教育活動団体として、大きくはPTAまたは子ども会もあげられるが、それに合わせ各地域の体育委員会やスポーツ推進委員などがある。その中で小中学校のPTAと子ども会は目的について「子どもの健全育成」という面では大差はない。しかし、それを運営する役員は30代〜40代で、仕事も軌道にのり繁忙感のある現役バリバリ世代が多いのではないでしょうか?
以下、私事の事例になりますが紹介させて下さい。
今、私たちの地域では、毎年12月頃になると様々な役決めの話がでてきます。町内会、PTA子ども会、体育委員会など。どれも、役員になると大変な仕事が多いのです。この役決めについてはどの地域でもとても苦労をしていると聞きます。実際に、我が家では3年間PTA役員をつとめてきた中で、5人の子どもたちを育てています。非常に大変な思いをしながら、ときにはPTA副会長をつとめている中で妻が妊娠中にも関わらず、「子ども会の育成者もやれますよね!」と心無い言葉も浴びせられたこともあります。PTA役員をやる前までは、子どもと一緒に民間の植樹ボランティアや、NPOの清掃ボランティアなど自分達の意志で、地域貢献活動に参加していました。ところがPTAや子ども会など、行政が関与している活動は自らの意思に反して、半強制的のような形で、参画させられてしまうようなことがあることは否めません。景気が良いとは言えない現状の中、共働きで仕事をするのが精一杯の中、我が家にとって、相応しいと思う社会貢献活動が選択できていましたが、その選択肢がなくなってしまうPTAや子ども会活動は現代にとって古いフレームワークだと思います。
団体の必要性については否定しませんが、実態として小学生の子どもをもつ親が役員になるようなPTAと子どもの統合や活動をNPOに委託するなど改善を図るべきだと思います。少子高齢化の進行、共働き世帯の増加、一人親家庭の増加に加え、不安定な経済状況を勘案し、社会教育活動の抜本的な改革が課題であると思います。『自らの意思と行動を自由に選択できる楽しい社会にしたい!』

●最近は、高齢者の課題よりも、子育て支援の課題が多くなってきたように感じます。次世代育成という形で、子育て支援の役割を担う人材育成が必要だと考えています。特に若い世代の、子育て支援の担い手養成が私は課題だと感じています。

●「少子化と子育て」 個としての生活レベル(衣食住職)の満足度の向上、親としての子育ての希薄化(子どもとのつながり、他者依存)

●子どもの貧困の問題。まだ、あまり認知されていませんが、あいち県でも、同様の問題があるのでは…?! 一人の親として見過ごせないテーマです。

●子どもの社会参画の機会、きっかけが少ないと思います。学校だけでは限界があります。学校とNPO、NGOのさらなる連携がとれると良いと思います。

●子育て支援ー保育施設の充実、働くママの支援制度、パパの保育参加(職場の保育に対する意識改革)→「仕事至上主義」からの脱却

<働き方>

●「あいち」の課題とは言えませんが、携帯電話の類の使い方がひどいです。電車の中、多くの人が小さい画面に見入っています。子連れのおとなもです。人と直接会いたがらないし、電磁波いっぱいとばしているし、つまり人との対話を切って健康を害しているわけで、経済・効率・能率優先の世の中でいやだなあと感じています。

●まず自分自身がいろいろと抱えすぎてあまり世の中へ目を向けられていませんが‥同じように周りにいる人へ目を向けられていない人は多いのではないかと思います。もっと地域に人と人との無理のない交流の機会が増えるといいなぁと思うので、そういう「地域の人と人との無理のない交流の機会が乏しい」と感じることが僕にとっての課題、でしょうか。子ども、エネルギーを持て余す若者、子育てママ、おじさん、農業するおじいちゃん…etc.お祭りとか、もっと多世代にとって楽しめる場づくりができたらいいのか。結局みんな忙しいし‥と考えてしまいますが、いろんな世代、立場の人同士が交流できたり、その中で仲良くなったりすることで、いろいろと社会に対する関心も開かれていくように思います。そうしたらより関心事をより深めていくために、周りの人と簡単な勉強会でもできるといいなぁとか。でもまず自分が、仕事以外に目を向けるエネルギーがなかなかつくれなかったり。まずは自分の体力づくりですね。。。

●地域とのつながりがつくりにくい状況にあること。特に、独身で、一人暮らし、集合住宅で生活していると、なかなか地域とのつながりはつくりにくい。でも、災害時やいざという時のことを考えると不安だし、せっかく暮らしている地域につながりを持って暮らせたらよいと思う。一方で、今の働き方の中でコミットしていくのは難しいところもある。多くの若い人が同じような状況ではないかと思う。

●隠れた貧困

●生きづらさを抱えている人が安心して暮らせる場づくり(例えば、野宿している人とか)

●働きながらの子育ては、やはり大変! 保育園に入るのにもひと苦労…では…。

●長年言われてきていますが、「女性が、子供を育てながら仕事ができる社会」保育所に入れたとしても、働いた給料のほとんどが保育料に消えてしまうようでは、たとえ待機児童を0人にしても働くことができません。育児休暇中の給料など、環境の整備が必要ではないかと思います。

●未婚晩婚問題です。みらいを考えた時に、この問題の影響は非常に大きなものとなると思うからです。

●働きたいパートはいるのに、保険料等賄えない中小企業

●アイデアに対する報酬の価値観

●人口減少。現在育児休業中で、視点がマクロになりがちです。5才と0才の我が子が、成人し年老いていく時間を、生まれたこの土地で安心して過ごしていけるのか、また自分は? とも思います。当面は、子育てと仕事を両立できること、また、親の介護も視野に入り、両立のためのサービスの選択肢が増えればと。

●女性の貧困:愛知県は、女性の労働力率を表すM字カーブの底が、他の都道府県と比較して深い。ものづくり愛知において、男性が主に働き女性が専業主婦という家庭が比較的多いことが特徴としてある。反面、女性の活躍と就業継続の難しさも言われているところである。女性の子育てと就労の両立や、女性の働きやすさという側面での環境がまだまだ不足していることは、単に女性の活躍と就業継続の難しさにつながるだけではなく、貧困な状況にある女性たちの自立を一層難しくし、課題を深くする要因にもなっている。

●職場のダイバーシティ:女性が働きやすい職場は、男性にとっても働きやすく、組織のパフォーマンス向上につながると考える。関連して、男女、障がい者、外国籍の人たち。誰にとっても働きやすい組織、について愛知で真剣に考えたい。

<まちづくり>

●山間部(奥三河etc)の過疎化、地域活性。防災ー東南海地震への備え、脱原発

●地域の中のつながりが希薄になっていること。安心して(心を開いて)「困った!!」「助けて!!」と言える環境でなくなってきている気がする。

●あいちで閉じてはいけない。それがあいちの課題。中部圏に支えられての愛知、名古屋がある。中部圏全体の課題を考える視点も要る。ひいては、あいちから世界の課題に向き合う視点も必要です。

●山間地域の有効活用。都市と山間地域の生活レベルの差。交通機関(移動)弱者の外出移動の充実

●あいちだけに関わらず、家族や親せき、ご近所のつながりをもっと増やし、相互扶助の考え方を浸透させていきたいです。ローカリゼーションです。

●愛知県民で「生きがい」を感じて生きている人は多くないのでは? 目の前の人を思いやり、幸せにしてあげようと思う心が宿れば、県民が心豊かになると思います。そんな未来になればと切に願います。

●愛知はクルマ中心の都市構造が多く、まちを歩くのに不便があったり、まちの特徴が出しにくい気がします(画一的)。とはいえ、日本を引っ張る代表的産業集積地にあることに間違いななく、クルマを中心とした新産業とまちづくりをどう結びつけていくか、検討したいです。

●あいちのみの課題ではないですが、かなり多くの国民が、自分自身が本来は、能動的に社会に働きかけてゆくべき「当事者」であるという意識が欠如していること。

●地域の過疎化、高齢化の進む中で、地域の人々が元気にくらしを継続していくと共に、都市住民の新しい息吹をもらってふるさとづくりをしていくための工夫。

●県内の中山間地振興等をどう立てて実現していくか。

●ものづくり中小企業の経営の厳しさ。トヨタ系に依存する地方財政。地域経済。高齢化の進む団地・空き家。地元の人と他の地域から来た人の心理的な壁。

●以前、自宅の裏にあるアパートで深夜に火災警報器の音が鳴っていたことがあります。明らかにその音だとわかるのに、そのアパート全体は、静けさに包まれたまま。自宅からその音の発信源あたりの家は見えないのですが、結果的に自分が消防車を呼んだことで、無事ボヤが消し止められました。いくら深夜とはいえ、火災警報器が鳴るという自分の命や財産にも関わるような事態が起こっていても無関心なアパートの住民たち。振りかえってみると、とても恐ろしいことだと思います。(消防車到着後は、他のアパート住民も外に出てきました)。単身世帯が居住するアパートだから、と言われるかもしれませんが、愛知県内にはそのような住居がどれだけあるのでしょうか。社会にこのような「無関心」層が広まっていることは、とても見過ごせない課題だと思います。

●食からエネルギー、おカネの地産地消について先進事例はあるものの、それをベースにした都市部と農村部の交流に乏しい気がします。子育て・教育関係については、フツーに働くお母さんにとっては大変な社会環境だと思いますが、フツーに働くことやそのための教育の在り方を見直す取り組みに直接かかわれることになったので、そうした取り組みを支える基盤づくりとして、資源の地産地消を県内に(まずは意識だけでも)広げられるような都市農村交流のモデルでも作れるといいと思います。農村部の取り組みについては、自分自身がまだ弱いので、余計にそう思います。

<多文化共生>

●今、私が関わっている活動は外国人支援、知的障害者支援、生活困窮者支援の団体ですが、それぞれの団体はそれぞれで特化して支援はできても、その全てを包括した支援が難しい状況なのではないかと思います。外国人で何らかの障害がある方は生活困窮者になる可能性が大きくなります。特にこれから増えるであろうと思われる外国人の子供達への支援を整えていかないと、あいちの産業は成り立っていかないのではないかと思います。外国人も障害者も共生できる社会こそが、多文化共生社会と思われます。財団の力で支援ができる仕組みを支えていただけたらと思います。

●外国人労働者とその家族を中心とした「多文化共生」

●外国人が日本語や地域社会のルールやマナーを学べる機会がない

●災害時に要援護者(高齢者、障害者、妊産婦、外国人等)を避難・ケアする仕組みがない。

●ダブルリミテッドの問題を全県的に対応するシステムの構築

●「見過ごせない」あいちの課題は山積していると思いますが、あえてということであれば、人口減少のなかで「外国人労働者」をという政策動向があるなか、対等な関係になり難い「外国人」の問題に取り組んでくださる地域の活動が増えてほしいと思っています。

●外国にルーツのある子供たちが、普通に楽しめる社会にするためにはまだまだ公的な制度も、受け入れる地域の理解・気持ちも足りないと思います。人口減少社会にあって、多文化への理解は日本には必要不可欠、共に歩める制度づくりと啓発を進めてほしいです。

<NPO支援>

●各市町の中間組織の役割。NPO再考、NPOと行政の協働の意義を学ぶ。

●行政や市民から信頼されるNPOの情報発信、交流の機会。NPOセンターの活用。活動拠点づくりなど

<障がい者>

●県内における養護学校、専門教員の不足

●発達障害者に対する、認識不足と、サポート体制の不足

●心の病 ニート ひきこもり