【ミエルカ2014/代表者の志インタビュー】荒井直人さん(NPO法人アスクネット)

荒井直人さんが「助成先が志を語るドネーションパーティ!」で語った“志”をお聴きになりたい方は、ぜひ、下記動画をご覧ください。

“学ぶ”意義に気づけなかった高校時代

勉強は嫌い。

ほとんどの方が学生時代に思っていたことではないでしょうか。そりゃ、楽しそうなことは身の回りにたくさんありますし、勉強が“苦”であると感じることは、ごく普通のことだと思います。

私自身もそうでした。もちろん、勉強なんてほとんどしませんでしたし、そもそも、なぜ勉強しなければならないのかを考えることすらできませんでした。

しかし、働き始めて視野が広がってくると、「もっと勉強していれば」との思いが強くなってきました。それと同時に、社会経験をすることが、“学ぶ”意義を見出すきっかけになるのではないかと気づかされました。特に、高校生は卒業すると働くことがグッと身近になるにもかかわらず、社会と接点を持つ機会がほとんどありません。この期間に少しでも社会と接する機会があることで、一人ひとりの未来への可能性は広がると信じ、このプロジェクトに取り組みたいと思いました。

荒井さん写真(2)

高校生と社会をつなげ“未来の可能性”を広げたい

普通科高校は、他の学科と比べて不登校や中退者が多く見られます。また、働くことに消極的な場合が多く、ニートとなるリスクも高まります。これは、学校を“通過点”と考えており、進路意識や目的意識、学習意識の希薄さからくるものだと考えられます。

高校生のうちから社会と“つながる”ことで、見えるものが格段に増えることになります。この“つながる”方法の一つとして、インターンシップがあり、その教育効果の高さも知られています。私たちは、この体験を通して悩みつつもさまざまな経験をすることが、成長の糧になると信じています。しかし、現場の先生は日常業務で手いっぱいな状況であることや、学校と企業のつながりをつくることが容易ではないことなどの課題から、なかなか広がっていません。

普通科の高校生へ向けて、普段の学生生活だけでは限りがある大人たちとの接点を提供することで、“未来の可能性”を広げていきます。

【アスクネット】活動写真(4)

「成果報告書」に想いをつめて先生に届けたい

すでに高校生のインターンシップは各所で行われていますが、大半は旧態依然の受験教育や進路指導上のものです。先生も生徒も“やらされ感”のあるインターンシップでは、負担にしかなりません。

私たちアスクネットでは、プログラムづくりや受入企業の開拓、生徒・学校・企業の間を取り持つ“コーディネーター”という専門的な人材を育成してきました。この分野のパイオニアであるという自負がありますが、過去5年間実施してきたインターンシップの成果をしっかりと発信できずにいました。

そこで成果報告書をつくり、現場の先生にインターンシップの有効性を伝えるツールとして活用したいと考えています。そして、日々の教科指導や生活指導、部活指導にもつながり、生徒が将来を考えることにも役立つことを広く知っていただきたいと思っています。私たちの取り組みや想いを伝えていくために、ぜひこのプロジェクトを応援してください。

「取材したフレンドレイザーの声」内山潔さん(NPO職員/准認定ファンドレイザー)

内山さん

若者の離職率や非正規雇用の問題は、地域社会で協力し、支え合っていかなければなりません。就業意識の低下は経済の低下につながり、日本に大きな影響を与えてしまいます。「私には関係ない」では済まされない問題であると思いました。

私も将来をイメージできず、社会に出ても理想と現実の違いにとまどう人たちを見てきました。情報が簡単に得られるいま、実際の仕事や業界に触れ、たくさんの出会いや体験をすることは、多感な高校生にとって貴重なことです。また、仕事への志望動機を早い時期に、より具体的に持てるかどうかの差は大きいと思います。

質の高いインターンシップは、学生生活をより有意義なものにしてくれると感じました。

 

NPO法人アスクネットの事業指定プログラム「ミエルカ」2014~高校生インターンシップにおける成果の「見える化」~を寄付で応援したい方はこちらからどうそ!