【ミエルカ2014/代表者の志インタビュー】古濵利枝子さん(NPO法人安城まちの学校 事務局長)

古濵利枝子さんが「助成先が志を語るドネーションパーティ!」で語った“志”をお聴きになりたい方は、ぜひ、下記動画をご覧ください。

会社員からNPOの世界へ転身し、感じたこと

安城市外で会社員を30年続けていた当時から、「安城市民でありながら安城市のことをまったく知らない、知ろうとしていない」と漠然と感じていました。当時、孫が1歳、母親が80歳と幼児から高齢者まで3世帯で暮らす中で、地域の未来を真剣に考える時期でもありました。

職場を退職し、起業のための研修の一環で訪れた「安城まちの学校」と出会いました。NPOに関心はありませんでしたが、縁あってまちの学校で働くことになりました。

まちの学校で「子どもたちの健全育成事業」を進めるうち、安城市内には県立特別支援学校がありますが、そこに通う障がいのある子どもたちがまちの学校に来ていないことに気づきました。そして、その子どもたちは学校以外でさまざまな経験を得る機会が少ないことも知りました。

そこで私たちは「アート体験教室なら、障がいを持つ子どもたちが好きな時間に気軽に来て、自由に絵を描いたり、陶芸をしたり、楽しみながらいろいろな経験をしてもらえる」と考えました。

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社会に対してほんの少し行動に移せる市民を増やしたい

人は誰もが趣味や安らぎの場を持ち、ストレスを和らげながらこの社会を生き抜いています。障がいがある子どもたちの未来も就労さえできれば、それでいいのでしょうか? 内職的な単純作業を黙々とやるだけではなく、彼らも健常者と同じくストレス発散や趣味、感性を磨く方法があってもいいのではないのでしょうか。彼らの人生を少しでも輝きあるものにしたい。それを「あとりえ・クレシェンド」で実現したいのです。

障がいを持った子どもたちが大人になる前に自分の趣味や楽しみを見つけられるよう、そのきっかけづくりをお手伝いしたいのです。

障がいのない子どもや大人たちが障がいを持った子どもと一緒に活動する場をつくり、やさしい気持ちを持った市民を増やしていくことで、すべての人が暮らしやすい安城市のまちづくりに参加しませんか?

解決策(4)

市民一人ひとりに理解してもらい、行動してもらうために

これまでの6年間はありがたいことに、多くの企業会員様の支援で活動資金をまかなってくることができました。ただ、安城市だけでも障がいを持つ小・中学生は300人を超えるとされています。その規模にまでこの活動を広げていくには、今の安城市の障がいを持つ子どもたちの約1割にしか届いていない活動を大きく見直していかねばなりません。

まず、私たちの活動を安城市の方に知っていただくとともに、私たち市民一人ひとりが自分の家族に対するやさしさ以外にも、社会に対するやさしさを少しでいいから寄付という形で分かち合わなければならない時期が到来しているのではないかと考えます。

こうして集めることができた資金で、地域の理解を促進するイベントやあとりえの募集チラシを配布し、あとりえ活動日も2倍にして、安城市内の障がいのある子どもたちが一度は経験できるよう、障がいのある子どもたちが元気になるアートスペース「あとりえ・クレッシェンド」を、“市民の力”でつくっていきたいと思います。

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「取材したフレンドレイザーの声」松本昌代さん(会社員)

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事務局長の古濱さんはもともと会社員生活が長かったため、課題を解決するためにNPOを立ち上げる方とは少し違い、かえって新鮮でした。

「NPOへの参加動機は暇が嫌だったから…と不純なんです」と言われ、笑っていた古濱さんでした。しかし、NPOで活動していく中での気づきや、本質の部分については熱く語られました。「市民一人ひとりが自分の家族に対するやさしさ以外にも、社会に対するやさしさをほんの少しでいいから分けてほしい」は名言です。

まちの学校で活動していくうちに次々と新たな課題に気づき、現状にこだわらず、ニーズに合わせてどんどん形を変えて取り組んでいかれる姿に感銘を受けました。明るく前向きな人間性がとても魅力な古濱さんでした。

 

NPO法人安城まちの学校の事業指定プログラム「ミエルカ」2014~障がいのある子どもたちが元気になるアートスペース「あとりえ・クレッシェンド」~を寄付で応援したい方はこちらからどうそ!