「東海ろうきん傍楽ファンド」2016年度助成事業報告

●事業名:聴覚障害者のための日本語教室
・団体名:認定NPO法人名古屋ろう国際センター
・助成金額:300,000円
※解決に挑んだ【地域課題】と【解決策】は、下記をご参照ください。
【地域課題】愛知県内の就業している人の割合97.4% 、聴覚障害者14.5%
【解決策】聴覚障害者のための日本語教室

【助成事業に取り組む中で、最も印象的なストーリー】
ろう者のお母さんと聴者の娘さんの距離が縮まったことです。お母さんが日本語を学び始める前は、娘さんからのメールを読むことも難しく、会話も少ない状況でした。娘さんも手話が得意ではなく、言いたいことが伝えられていない状況が続いていました。しかし、お母さんが日本語を学び始めたのをきっかけに、娘も手話を習い始めました。それからは、会話の量も少しずつ増え、一緒に過ごす時間も増えました。今ではお互いに励まし合いながら勉強しています。


※写真は聴覚障害者の日本語教室の様子

●事業名:障がいがあってもいきいきと働くために
・団体名:NPO法人夢工房
・助成金額:380,000円
※解決に挑んだ【地域課題】と【解決策】は、下記をご参照ください。
【地域課題】愛知県のB型事業所で働いている障がい者の平均時給約192円
【解決策】障がいがあってもいきいきと働くために

【助成事業に取り組む中で、最も印象的なストーリー】
今回の助成事業で購入したた工業用糸鋸(いとのこ)では、これまでカットが難しかった、厚い木のカットも可能になり、立体的な商品も開発可能になりました。今回の助成事業の中で、この利点を生かした「鏡餅」も新商品として開発し、通常クリスマスツリーなど季節物は1ヶ月で30~50個売れれば「よく売れたね」となるところを、11月末より約1ヶ月で合計約200個を売り上げることができました。最近の若い世代では生のお餅を鏡餅として飾る習慣がなくなっていること、また木の商品である「鏡餅」は来年以降も繰り返し鏡餅として利用できることが受けたと思われます。

糸鋸はカットのスピードが速く、精度も高いため、次々と来る受注にもなんとか生産を間に合わせることができました。12月の生産現場は受注に追われ、従業者のみなさんも忙しい思いをしましたが、売上を上げることができました。また、お客さまに喜んでいただけたことを実感でき、従業者のみなさんが充足感を得たことで、今後の仕事への意欲向上にもつながりました。

 

 

 

 

 

 

 

 

※写真左は新しい工業用糸鋸(いとのこ)で作業をしている様子。右は新商品の「鏡餅」。