「東海ろうきん傍楽ファンド」 2015年度助成先選考結果

「東海ろうきん傍楽ファンド」 2015年度助成先選考結果

▼「東海ろうきん傍楽ファンド」とは?

「東海ろうきん傍楽(はたらく)ファンド」は、東海労働金庫の「働く人の夢と共感を創造する」という経営理念から、働く人を応援する市民公益活動団体(NPO)をサポートするしくみとして設置されました。「働く」の語源のひとつとされる「傍楽」(身近な人を楽(らく)にする)という基金名に、誰もが喜びを持って共生できる社会の実現に向けた思いが込められています。

また、本ファンドでは、東海労働金庫の役職員による助成事業への参加を促し、実際に助成先へ関わる機会をつくることも目的としています。助成事業を通して東海ろうきんの役職員を巻き込み、自団体の組織基盤強化へとつなげることで、ひとりでも多くの働く人の夢と共感を創造することを目指しています。

※本ファンドの助成金の原資は、東海労働金庫のお客様の新規契約「普通預金」1件につき10円、「住宅ローン」1件につき100円が東海労働金庫より拠出されています。
http://aichi-community.jp/news/12112

▼選考委員会 ※★:委員長
・小野田都氏(名古屋市市民活動推進センター 所長)
・岸川敏晴氏(株式会社真誠 業務本部 営業支援チーム 主任)
★前山憲一氏(社会福祉法人半田市社会福祉協議会 ふくし支援グループ長)
・南俊博(東海労働金庫 総合企画部  総合企画部 調査役)
・由里宗之氏(中京大学 教授)

▼委員長総評
2015年7月27日(月)午後、「東海ろうきん傍楽ファンド」助成先募集の最終(プレゼンテーション)選考会を行いました。

選考対象の3団体は、「障がいのある方への支援」「子育て・教育」「多文化共生」をミッションとした活動を実践されており、地域が抱える課題に真っ向から挑戦している様が伝わる発表でした。3団体とも、世間であまり例を見ない新しい発想での取り組みであり、公開プレゼンテーションを聴かせていただいた私たちの胸を打ちました。

選考の過程では、各団体の活動内容そのものに優劣をつけるというより、「東海労働金庫の顧客(労働者)との協働が図っていける事業か」というところに重点をおいた議論が行われました。つまり、助成金を得て事業を展開することのみではなく、「いかに同金庫の役職員を巻き込めるか」「それが地域で働いている人に広がっていく可能性があるか」「結果的に多くの人の共感を得る事業として継続していけるか」といったことを基準に選考をさせていただきました。

選考委員の5名はそれぞれ異なる立場・業界に所属し、さまざまな角度から選考に臨みました。預金者やローン利用者等の多くの方から寄せられた“志金”を有効に活用させていただくために、責任をもって議論することができたと思います。そして、プレゼンテーションにご同席してくださった愛知県下の各支店長のみなさまのご意向も最大限に反映させていただきました。

こうしたファンドレイジングをきっかけとして、地域社会の課題解決に挑戦される団体がますます活躍できることを期待したいと思います。そして、何よりもご寄付いただきましたみなさまに、心より感謝を申し上げます。

公益財団法人あいちコミュニティ財団
「東海ろうきん傍楽ファンド」
2015年度選考委員会委員長
前山憲一

募集要項はこちらをご覧ください。

▼選考委員会(プレゼンテーション選考)
・応募件数:5事業(申請総額:90万円)※辞退された1団体とCANPAN★5つを取得できなかった1団体を除く
・選考対象数:3事業
・採択件数:2事業

●事業名:不登校の子どもたちの自立支援プロジェクト
・団体名:NPO法人子どもたちの生きる力をのばすネットワーク
・事業拠点:半田市
・助成金額:30万円
・選考委員の講評:
プレゼンテーションでは申請事業の課題の緊急性や、実現の可能性がわかりやすく示されました。不登校児童に学びの場を20年以上提供してきた実績はすばらしく、教育の受け皿として非常に重要な役割を担っています。今後も貴団体が不登校児童の自立を支援する機関として、ますます重要性を増してくるものと考えています。

●事業名:就労支援に役立つ日本語教材配布事業
・団体名:NPO法人にわとりの会
・事業拠点:小牧市
・助成金額:30万円
・選考委員の講評:「漢字カード」が外国語を母語とする生徒たちにとって大変有用であることをあらかじめ知っている聞き手には、素直に意義が感じられた企画でしたが、東海労働金庫の支店長のみなさんたちにとっては理解しにくい点が残ったかもしれません。東海労働金庫の取引先には人事セクションや工場事務所など生徒たちの「就活」先も多いので、支店長のみなさんに「漢字カード」や生徒たちの様子をもっと知ってもらい、応援してもらう取り組みができればと思います。

▼応募事業・団体の概要(応募件数:5事業)
※辞退された1団体とCANPAN★5つを取得できなかった1団体を除く

●分野
□障がい者:1(33%)
□多文化共生:1(33%)
□子ども・教育:1(33%)

●申請総額(90万円)
□1事業あたりの平均申請額:30万円
□申請事業の予算総額:116万円
□1事業あたりの平均予算額:39万円
□助成金利用比率:77%

●種別
□NPO法人:3(100%)

●活動年数
□10年以上:1(33%)
□0年以上~5年未満:2(66%)

●有給スタッフ数
□1人~2人:1(33%)
□0人:2(66%)

●年間予算規模(直近決算での経常収入)
□500万円未満:1(33%)
□100万円未満:2(66%)

以上