「外国にルーツを持つ子ども応援基金 in あいち」2015年度助成先選考結果

「外国にルーツを持つ子ども応援基金 in あいち」2015年度助成先選考結果

▼「外国にルーツを持つ子ども応援基金 in あいち」とは?
「外国にルーツを持つ子ども応援基金 in あいち」は、外国にルーツを持つ子どもの数が全国で最も多い愛知県で、特に「キャリア支援」をサポートすることで、当事者の子どもたちがずっと暮らしていける社会の実現を目指しています。また、本基金では、助成事業期間中に選考委員等が参画する「助成事業支援戦略会議」を実施し、子どもたちへのキャリア支援の実現と他団体への波及をねらいとしています。
http://aichi-community.jp/news/11518

▼選考委員会 ※★:委員長
・秋田稲美氏(一般財団法人ラン・フォー・ピース協会 代表理事)
・稲熊美樹氏(中日新聞 生活部 記者)
・大久保智規氏(NPO法人エンド・ゴール 理事長)
★川口創氏(弁護士)
・白上昌子氏(NPO法人アスクネット 代表理事)

▼委員長総評
2015年5月25日(月)、名古屋大学駅近くの「山手サロン」をお借りして、「外国にルーツを持つ子ども応援基金inあいち」の最終(ヒアリング)選考会を行いました。

最終選考に残った団体は4団体。各団体が関わっている地域もそれぞれで、また、対象としている子どもたちの属性や環境などの違いも色濃く反映された事業申請がなされました。外国にルーツを持つ子どもたちが置かれた深刻な状況と、各団体のみなさんが、目の前の子どもたちのために何とかしたい、という熱い思いが伝わってきました。

選考委員会では、なかなか議論がまとまりませんでした。それぞれ関わられている課題はとても深刻で、また、目の前の子どもたちのためにとても大事な事業をやりたいという思いに、甲乙をつけることはできませんでした。最終的には、長期的な展望を持って、申請事業が終了した後のキャリア支援の展開までの道すじについて、どれだけ具体的に詰めて検討されているかに力点を置いて議論し、判断をさせていただきました。

外国にルーツを持つ子どもたちが、日本社会で生きていくことの困難さに改めて気づかされました。そして、その子どもたちに真剣に向き合っている方たちの姿に、大いに励まされました。参加いただいたすべての団体のみなさんに、心より感謝申し上げます。

外国にルーツを持つ子どもたちが多い愛知県の中で、こうした基金などを通じて、多くの子どもたちを支え合えるような仕組みが草の根から育っていくことを期待してやみません。

公益財団法人あいちコミュニティ財団
「外国にルーツを持つ子ども応援基金 in あいち」
2015年度選考委員会
委員長 川口創

募集要項はこちらをご覧ください。

▼選考委員会(ヒアリング選考)
・応募件数:4事業
・選考対象数:4事業
・採択件数:1事業

●事業名:めざせ! 日本のお仕事人~外国人生徒キャリア教育事業
・団体名:NPO法人フロンティアとよはし
・事業拠点:豊橋市
・助成金額:120万円
・選考委員の講評:
今回、どの団体も貴重な活動をしており、甲乙つけがたい内容でした。その中で、フロンティアとよはしさんは、子どもたちが直面する就職に向けての企業側の認識と課題が具体的でした。今後「キャリア支援」の検討・実験・ブラッシュアップを行っていく中で、他の団体にも参考となるようなモデルを一緒につくっていけたらと思います。

▼応募事業・団体の概要(応募件数:4事業)
●申請総額(439万円)
□1事業あたりの平均申請額:110万円
□申請事業の予算総額:762万円
□1事業あたりの平均予算額:190万円
□助成金利用比率:58%

●種別
□NPO法人:3(75%)
□任意団体:1(25%)

●活動年数
□10年以上:3(75%)
□5年以上~10年未満:1(25%)

●有給スタッフ数
□10人以上:2(50%)
□1人~2人:1(25%)
□0人:1(25%)

●年間予算規模(直近決算での経常収入)
□1,000万円以上~5,000万円未満:2(50%)
□500万円以上~1,000万円未満:1(25%)
□500万円未満:1(25%)

以上