「あいち・なごや子どもとつくる基金」2016年助成事業報告

●事業名:不登校の子どもたちのイキイキ自然体験活動プロジェクト
・団体名:NPO法人日本冒険教育協会
・助成金額:500,000円
※解決に挑んだ【地域課題】と【解決策】は、下記をご参照ください。
【地域課題】 全国の小中学生の不登校者数の割合1.17% に対して愛知県の小中学生の不登校者数の割合1.33%
【解決策】 不登校の子どもたちのイキイキ自然体験活動プロジェクト

【助成事業に取り組む中で、最も印象的なストーリー】
言葉だけがコミュニケーションではありません。この場所にいる子どもの表情や行動から、その子の気持ちや何がしたいのかをくみ取ることができます。自分から話しかけてくる子もいれば、なかなか話すことができない、もしくはまったく話せない子もいます。でも、うれしい時は笑うし、真剣な時には生き生きとした表情をしています。その表情の変化をくみ取ることで、言葉がなくてもコミュニケーションを取ることは可能です。

今回、事業を行う中で、言葉以外のコミュニケーションが大切でした。関係が深まると同時に今まで見えなかった問題も見えてくるようになりました。他の子とグループになって楽しめる子、1人で楽しみたい子もいる中で、どのように同じように楽しさを提供するのか? 見た目は快活で楽しそうに見える子も、どこかで自分に無理をしていて追い詰めてしまうこともあります。

失敗もあり、アンケートもあまりいい評価ではないこともありました。イベントを通じてさまざまなことを試してみましたが、なかなか答えが見つからず、本当に自分たちがやっていることは意味があるのかわからなくなることもありました。

ただ、その中で子どもたちから突然「いつも私たちのために楽しいイベントを考えてくれてありがとう」「また遊びに来てよ」「次は何やるの?」といった言葉が出てきました。私たちが思っている以上に、子どもたちはイベントを楽しみにしてくれていました。これまで失敗などがありつつも、少しずつ積み上げたものが成果として表れたと感じることができる瞬間でした。
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※写真は野外活動の様子と子どもたちが作った作品

●事業名:発達障がい児の家族支援事業お子さんと家族の未来につながるために「今」をサポートする「子育てサロン 紬(つむぎ)」
・団体名:NPO法人PakaPaka
・助成金額:170,000円
※解決に挑んだ【地域課題】と【解決策】は、下記をご参照ください。
【地域課題】 南知多3町における知的・発達障がい相談者数39人(2012年度)→104人(2014年度)
【解決策】 発達障がい児の家族支援事業お子さんと家族の未来につながるために「今」をサポートする「子育てサロン 紬(つむぎ)」

【助成事業に取り組む中で、最も印象的なストーリー】
最後のサロンまで、2週間となったころ、とても焦っておられるご家族から相談の電話がありました。「来年の就学に向けて、子どものことで指摘されたがどうしたらよいかわからないんです。。。できることはしてあげたいのですが。。」 すでに定員を満たしている療育にはすぐにつなげないため、電話でお話を聞き、子育てサロンを紹介しました。一度はお子さんの体調不良でキャンセルをされたのですが、当日、「やっぱりどうしても聴きたくて、祖母に預けれたので来ました! いいですか?」と来られたときの追い詰められた表情は、帰る頃には安堵の表情に。「子どもの発達の不安」だけを指摘されて、その後どうしてよいかわからず、情報も得られず右往左往してしまうご家族はとても多くいらっしゃいます。適切な情報提供が受けられ、先輩の体験談に触れられ、安心できる相談場所の確保につながるこのサロンが地域にある意味を感じる、大事な大事な出会いとなりました。

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※写真は子育てサロンの様子