▼「あいち・なごや子どもとつくる基金」とは?
「あいち・なごや子どもとつくる基金」は、愛知の未来を担う子どもの悩みや不安を解消し、ひとりでも多くの子どもの笑顔の花を咲かせるために、みんなで寄付を集める(“志金”を持ち寄る)しくみとして設置されました。
http://aichi-community.jp/kikins/14399
※この基金は、名古屋市・平成25年度起業支援型地域雇用創造事業「市民活動団体活動資金支援事業」として、「有識者会議」での議論を踏まえ、設置しました。
▼選考委員会 ※★:委員長
・小野田都さん(名古屋市市民活動推進センター 所長)
★冨田哲夫さん(社会福祉法人名古屋市社会福祉協議会 理事兼事務局長)
・成瀬幸雄さん(南医療生活協同組合 専務理事)
・間瀬康文さん(ブラザー工業株式会社 コーポレートコミュニケーション部 コーポレートブランドグループ 企画管理 チーム・マネージャー)
・水谷稔さん(株式会社マルト水谷 代表取締役副社長)
・麦沢圭子さん(ママのホンネ研究所 所長)
・外部委員(椙山女学園大学附属小学校の児童2名)
▼委員長総評
2015年度の「あいち・なごや子どもとつくる基金」助成先募集の最終選考にあたっては、6人の大人の選考委員とともに、椙山女学園大学付属小学校6年生の2人の子ども選考委員が選考に参加しました。「私たちと同じ子どもなのに、病気で楽しいことができていない。自分たちのように楽しい生活をしてほしいと思った。」など、同世代の人間としての感性から発せられた言葉には私たちを納得させる説得力があり、その役割をしっかりと果たしてくれたように思います。
今を生きる子どもたちの中には、貧困や差別、偏見といった厳しい現実のために未来を見通せない子どもたちがいます。例えるなら、100メートル競走で100メール後ろからスタートしなければならないといった「機会の平等」さえ保障されない子どもたちの問題を、私たちは「自分の問題」「社会の問題」として受け止めていく必要があるのではないでしょうか。
今回、最終選考に残られた4団体のみなさんは、難民の無国籍の子どもたちの問題、長期入院の子どもたちの発達保障の課題、貧困にあえぐ子どもたちの居場所や食事のこと、また、外国人の若者の教育や就労の問題などに取り組まれようとしています。選考委員会として、助成は2団体に絞らざるを得ませんでしたが、それぞれの団体にはこれからも、子どもたちを取り巻くさまざまな困難な課題に挑戦し、それを社会に発信していっていただきたいと思います。
今回の選考を通じて、子どもたちを取り巻く問題の深刻さを再認識しましたが、同時にそれに挑むみなさんの「想い」と行動力に確かな未来も感じました。ありがとうございました。最後になりますが、申請団体や参加者のみなさま、財団事務局のみなさま、そして基金にご寄付いただきましたみなさまに心より感謝申し上げます。
公益財団法人あいちコミュニティ財団
「あいち・なごや子どもとつくる基金」
2015年度選考委員会委員長
冨田哲夫
募集要項はこちらをご覧ください。
▼選考委員会(公開プレゼンテーション選考)
・応募件数:5事業
・選考対象数:4事業
・採択件数:2事業
●事業名:未就学児から中学生までの長期入院患児の遊びの実態調査事業
・団体名:NPO法人ぷくぷくばるーん
・事業拠点:名古屋市中区
・助成金額:10万円
・選考委員の講評:
選考委員の子どもたちを始めとして、会場全体が想いに共感したプレゼンテーションでした。ぜひ病児の現状調査を進め、社会へ提言いただきたいです。今後のリクエストとして、同じ状況の子どもを抱える保護者のコミュニティづくりに取り組み、旗振り役になっていただけたけたらと思いました。当事者の中から、解決に向けて主体的に動ける力が生まれれば、さらに貴団体の存在価値が高まると思います。
●事業名:長久手市周辺の子どもの貧困調査と今後の課題を見つける
・団体名:NPO法人楽歩
・事業拠点:長久手市
・助成金額:10万円
・選考委員の講評:「こども食堂」は既に一定の評価が得られているため、社会的認知度が低い課題への支援を優先した方がよいのではないかという意見もありました。しかし、小学生の外部委員の「子どもの貧困率の高さに驚いた。おいしいご飯を食べる幸せを、多くの子どもに感じてもらいたい。」という意見に、選考委員は共感しました。本当に支援を必要としている子どもたちが、どうすればあたたかい居場所に来られるかという大切な課題を、しっかり深堀りしてほしいと思います。
▼応募事業・団体の概要(応募件数:5事業)
●申請総額(50万円)
□1事業あたりの平均申請額:10万円
□申請事業の予算総額:16万円
□1事業あたりの平均予算額:10万円
□助成金利用比率:83%
●種別
□NPO法人:5(100%)
●活動年数
□10年以上:1(20%)
□5年以上~10年未満:2(40%)
□0年以上~5年未満:2(40%)
●有給スタッフ数
□10人以上:1(20%)
□3人~9人:1(20%)
□1人~2人:2(40%)
□0人:1(20%)
●年間予算規模(直近決算での経常収入)
□1,000万円以上:1(20%)
□500万円以上~1,000万円未満:1(20%)
□500万円未満:3(60%)
以上