【申請事業の詳細】あいちに暮らす難民の子どもの無国籍実態把握のための先行事例可視化

申請団体名:NPO法人名古屋難民支援室

【課題を共有して巻き込みたい対象者】
(1) 愛知県に住む20~50代の日本人の保護者もしくは子どもがいる難民(保護者)
理由:難民の子どもの無国籍問題を調査する上で、親という立場から問題を考え、アドバイスいただけるため
(2) 愛知県内で、外国人の子どもの問題に取り組んでいる方や国際人権法などの専門家
理由:専門家の視点から本企画について助言をいただけるため
(3) 愛知県内に住む10代の子ども
理由:同じ地域に住む同世代の難民の子どもについて想像力を働かせることができるため

【解決策の先行事例】
(1) 無国籍ネットワークが行った新宿区のビルマ難民2世の調査
先行事例だと思う理由:本事業で東海地域において行いたいと考えている調査を関東で実施し、無国籍者の相談事業や交流会を実施しているため
(2) 無国籍の研究者や無国籍者を支援している専門家が行ったフィリピンの難民と無国籍者認定手続きに関する現地調査
先行事例だと思う理由:他国の事例を現地で調査しているため。日本の制度について、他国の事例と比較検討しているため。調査内容を踏まえて報告書の作成や政策提言を行っているため
(3) 国連難民高等弁務官(UNHCR)や日本に住む無国籍者が執筆した書籍や報告書
先行事例だと思う理由:無国籍の種類や実態について体系的に整理されているため。実態把握をした上で各国への提言を行っているため

【自団体の3年後のありたい姿】
ホップで無国籍問題についての先行事例を明らかにします。ステップでは、ホップで得た知識を基に聴き取り項目をまとめ、ボランティアと共にあいちに住む難民の子どもへの聴き取り調査を行うことで、地域の子どもの「無国籍」の実態を把握します。また、難民の子どもと交流する会を設け、地域住民の「難民」や「無国籍者」と知り合いになり、お互いの顔が見える地域社会の関係づくりを目指します。ジャンプでは、ホップとステップで得た知識や明らかになった地域の子どもの無国籍状況を基に、継続的に難民や無国籍者の相談に乗ることができる体制をあいちでつくりたいと思います。
本基金の終了後には、把握した地域の難民や無国籍の実態を踏まえ、そのニーズに合わせて、相談できる場と人があり、また無国籍者や難民が地域住民と交流する会を定期的に開催していきたいです。取り組みを継続することにより、生まれた社会の境遇が理由で「難民」や「無国籍」となってしまった人も差別されず、尊厳を持って暮らせる地域社会づくりを目指すと同時に、地域に住む日本人にとっても、無国籍者や難民についてのニュースを自分の身の回りのことと結びつけて考えられるようになっていることを目指します。組織としても、今までは単年度の助成金を頼りに活動をしてきたため、長期ビジョンを持って事業に取り組むことができませんでしたが、本基金を通じて、広報の強化を行うなど長期的に活動を共に支えてくださる人や資金を集める仕組みづくりに取り組み、将来の展望を持って、問題解決に挑める組織になっていることを目指します。