申請事業名:蟹江小学校区の子どもの遊び場不足についての問題調査事業
申請団体名:NPO法人にこにこママネットワーク
小学校から帰宅後、ゲーム機を持ってマンションの玄関に集まる男子児童。このマンションの玄関では、ほとんど毎日このような光景が見られる。(蟹江町本町6丁目 ローレルスクエア)
【深掘りしたい地域や社会の課題】
課題を象徴するあいちの数字:
(1)愛知県の小学男子の体力は2年連続 47都道府県中最下位
(補足 小学女子の体力も平均以下の31位)
(2)蟹江小学校児童675名に対して公園面積は約3249㎡
(3)児童一人当たりの公園面積は 4.8㎡
(都市公園法において、市街地における住民一人当たり公園面積の標準は5.0㎡)
蟹江小学校は、児童数675名の小学校。校区内には100世帯以上が住むマンションが14棟ほどあり、人口が密集した地域である。現在、蟹江小学校区内にある公園は6か所で、どれも規模が小さい。675名の児童に対して公園総面積は3249㎡で、児童一人当たりの公園面積は4.8㎡。これは都市公園法における「住民一人当たりの公園面積の標準値」すら、下回っている。
さらに、どの公園も幼児向け遊具が設置され、小さい子供向けに作られていることがわかる。ボール遊びができる公園は一つもない。そのため、蟹江小学校の児童は、帰宅後、近所の幼児向け公園に行くか、マンションの玄関やコミュニティルームに集まり、ゲームをして過ごすことが多い。隣の学区の学戸小学校は、児童数510名。学区内の公園は13か所あり、それぞれ規模も大きく、ちびっこ公園から交通公園など種類も様々で、ボール遊びができる公園も2か所ある。学戸小学校の児童は帰宅後公園に集まり、鬼ごっこやボール遊びをしている姿をよく見かける。
愛知県の小学男子の体力が2年連続、47都道府県中最下位だったことからもわかる通り、運動しにくい環境が子供の体力低下を招いていると考えられる。 学校からの帰宅後、ゲームをして過ごすのではなく、友達と一緒に走り回って遊べる「子どもの遊び場」を確保することは、重要な課題である。
今回、蟹江小学校区の児童が、放課後どのように過ごしているのか、外遊びをする機会がどれぐらいあるかを調査し、学区内の公園など、子供の遊び場がどの程度不足しているのかを検証したい。
【課題の当事者】
性別:男/年齢:9歳/家族構成:祖母、両親、妹/性格:活発。/生活シーン:学校から帰宅後 (月曜)友達の家に遊びに行きTVゲーム (火曜)野球教室 (水曜)友達とマンションのコミュニティルームでDS (木曜)英語教室の後自宅前の道路で遊ぶ (金曜)スイミング/総数:約675人(蟹江小学校児童数)
【課題が起こる原因の仮説】
(1)空地の不足
(2)公園管理の難しさ
(3)公園・広場の必要性の認知不足
(4)児童の保護者の問題意識不足