【障がい者】NPO法人アダージョちくさ

仕事を通して心と心でつながり、互いに支え合える関係を創る「地域の困りごとお助け事業」

障害を抱えたことにより「障害者は仕事を選べる立場にない」と考えてしまう本人の思い込みの問題(障害者本人の壁)と、「見た目にはわかりづらい」という特徴から健康な状態と同等の労働力を要求してしまう労務提供側の問題(社会の壁)の2つの壁を乗り越え、これまでとは違う障害者の働き方を創り出すことで、精神障害者に対する社会認識の転換を図ります。公的制度で対応できない地域の困りごとと、精神障害者の職業訓練をマッチングする「地域の困りごとお助け事業」を立ち上げます。

本事業を通して、下記の3つを達成します。

1.障害者の「強み」を活かす能力開発
精神障害者に対する訓練内容の多くは「人と接するのが苦手」といった「できないこと」に配慮したものや、「一部の職種へ就職させることに特化した能力訓練」が多く、最終的な就職先や仕事内容は限定されているのが現状です。本事業は、地域の多種多様な依頼を仕事として受けることで、障害者の「弱み」だけでなく「強み」にも目を向けた能力訓練の機会を創出していきます。

2.地域の困りごと解決を通して、障害者のやりがいと自己肯定感を向上
本事業は、障害者が「お助け隊」として「窓拭き」「草むしり」「重い荷物の運搬」など、公的制度で対応できないまちのさまざまなニーズに応えていこうとする事業です。自分たちの力が誰かの役に立つという経験が、障害者のやりがいと自己肯定感の向上につながります。

3.精神障害者に対する社会認識の転換
本事業により精神障害者が地域の方と交流することで、彼らの「弱さ」も「強さ」もすべて含めて、ありのままの姿を見てもらえるようになります。仕事を通して互いが真剣に向き合っていくことで、障害者本人と社会の人びとが抱く「障害を持つと社会にとって負担にしかならないのでは」という偏見の解消へとつながります。

そして、本事業により「障害者の自立と社会参加促進」を進めることで、地域に「どんな人とでも互いに助け合えるのだ」という意識が芽生え、「助け合える地域の創造」の一助となることを私たちは目指します。

※この解決策は、あいちコミュニティ財団の【事業指定プログラム「ミエルカ」】2013年度助成先による提案です。