「住友理工あったか未来基金」2015年度助成先選考結果

「住友理工あったか未来基金」2015年度助成先選考結果
あったか未来基金アイキャッチ(252-131)
▼「住友理工あったか未来基金」とは?
「住友理工あったか未来基金」は、住友理工グループが目指す「社会課題への積極的取り組みを通じて社会的価値を生み出し、それとともに企業価値の向上に寄与する」という社会貢献活動の理念から、深刻化する子ども問題解決に取り組む市民公益活動団体(NPO)をサポートするしくみとして設置されました。基金名には、「すべての子どもがあたたかな未来を描けるように」という思いが込められています。

▼選考委員会 ※★:委員長
★鵜飼宏成さん(愛知学院大学 地域連携センター所長/経営学部 教授)
・荻原美帆さん(瀬戸市役所 交流活力部 交流学び課 学び係)
・河野弓子さん(NPO法人あっとわん 代表理事)
・久野実さん(弁護士法人東海総合 代表弁護士)
・戸成司朗さん(住友理工株式会社 CSR・社会貢献室 室長)

▼委員長総評
「住友理工あったか未来基金」(以下、「あったか未来基金」)は、深刻化する子どもの問題解決に取り組んでいるNPOを対象に、「新たな工夫で・・・・・・困難な状況に置かれた子どもたちの未来を創造する・・・・・・・・・・・・・活動をサポート」するしくみだ。この基金の成り立ちにも注目すべきであろう。社会貢献意識の高い住友理工社員による資金提供に会社側も応えて設立された一般社団法人があり、ここが基金の母体となっている。基金名には「すべての子どもがあたたかな未来を描けるように」との意味が込められているが、出自から心のこもったあったかいお金・・・・・・・なのだ。

この「あったか未来基金」の運用にあたるのが公益財団法人あいちコミュニティ財団だ。同財団には活動の成長段階に合わせた「ホップ→ステップ→ジャンプ」のサポートがあり、「あったか未来基金」は「新たな工夫を社会実験する」ステップ段階の役割を担う。すなわち、この段階は、自分たちが考案したことが社会性を持ち、そして利用者の要望に応えることができるか否かを検証する大事な局面であり、今回で言えば、子どもたちの未来を創造する工夫の検証である。

こうした「あったか未来基金」の助成とステップ段階への挑戦にふさわしい団体を、5名の委員によって選考した。一次審査を通過した4つの団体の中から、「社会課題の深刻さや緊急性」「ビジョン・社会課題・申請事業の整合性」「申請事業の具体性や実現可能性」「団体・事業・社会に与えるインパクト」「スケジュール・実施体制・予算の適切性」という基準を踏まえ、書類による一次審査、当日のプレゼンテーションと質疑応答の2段階で選考し、以下の3団体に決定した。
いずれの団体も、子どもたちを取り巻く社会課題の現実を見据え、本気で課題克服に取り組む大人たちであった。それらは、「しっかりと地元行政の取り組みの限界を把握し、子どもの学びに向け、自身が他の活動で育んだ人財を効果的に生かす工夫」「ダブルリミテッドの根源となる乳幼児期の子育て支援の工夫」、そして「音楽を通じた子どもが社会参加する工夫」等、いずれも制度の谷間で解決が一様ではない課題を捉えたものばかりだ。

その一方で、工夫の中には、いささか理に適わないもの、蛇足のあるものも見受けられた。そこで、助成が団体の目的達成に効果的なものになるよう、選考委員会から改善点を要望として出させていただいた。選考を通過した団体には耳の痛いことであったかもしれない。選考委員会は行政、産業、非営利、教育の各セクターから選出されており、コトを推進する専門家でもある。委員会の声は社会の声でもあり、耳を傾けていただけることを期待する。あわせて、各団体が社会実験の結果を検証し、進化した工夫をもってジャンプ(事業指定プログラム「ミエルカ」)の段階へと進むことを祈念し、総評を締めくくりたい。

公益財団法人あいちコミュニティ財団
「住友理工あったか未来基金」
2015年度選考委員会委員長
鵜飼宏成

募集要項はこちらをご覧ください。

▼選考委員会(プレゼンテーション選考)
・応募件数:5事業(申請総額:274万円)
・選考対象数:4事業
・採択件数:3事業

●事業名:子育てに役立つ日本語教材配布事業
・団体名:NPO法人にわとりの会
・事業拠点:小牧市
・分野:多文化共生
・助成金額:443,000円
・選考委員の講評:子どもを通して親の支援をすることから、親への直接支援に目を向けられたことは、とても意義のあることと評価します。外国にルーツのある方たちが、多岐にわたる子育て支援制度を的確に受けることができるよう案内するため、より高い効果を得られる手段を選ばれることを望みます。

●事業名:親子合唱団で不登校をなくしていく事業
・団体名:NPO法人しんしろドリーム荘
・事業拠点:新城市
・分野:子ども・教育
・助成金額:105,000円
・選考委員の講評:新城市においては不登校児童の割合が全国平均よりも高い状況にあり、不登校を改善することが喫緊の課題となっています。本団体は親子合唱団を設立する等、合唱団の活動によって多くの実績を上げています。不登校の子どもたちが音楽の力によってコミュニケーション力を高め、自発的にやる気を持つことで、自然と学校に行けるようになることを期待し、本事業を採択しました。

●事業名:産後サポーター養成講座(プレ講座)実施事業
・団体名:NPO法人ファミリーステーションRin
・事業拠点:日進市
・分野:子ども・教育
・助成金額:300,000円
・選考委員の講評:子育て支援の中でも、産後すぐのサポートは非常に重要な支援だと思われます。地域で「子育てをする人」を取り巻く人たちをつなぎ、子育て支援センターなどの業務で培った貴法人の経験を生かしていただきたいと思います。事業を実施していく中で、さらにニーズを拾いながら地域で根づく事業にしていただきたいと期待を持ちました。

▼応募事業・団体の概要(応募件数:5事業)

●分野
□多文化共生:1(20%)
□子ども・教育:4(80%)

●申請総額(274万円)
□1事業あたりの平均申請額:55万円
□申請事業の予算総額:2,230万円
□1事業あたりの平均予算額:446万円
□助成金利用比率:12%

●種別
□NPO法人:3(60%)
□任意団体:2(40%)

●活動年数
□10年以上:2(40%)
□5年以上~10年未満:1(20%)
□0年以上~5年未満:2(40%)

●有給スタッフ数
□3人以上:3(60%)
□1人~2人:1(20%)
□0人:1(20%)

●年間予算規模(直近決算での経常収入)
□1,000万円以上~5,000万円未満:3(60%)
□100万円以上~1,000万円未満:0(0%)
□100万円未満:2(40%)

以上

【寄付者の声No.453】 仕事の忙しさを理由に地域の問題から逃避するのはも...
2017.10.16